ESD関連講座合同スタディーツアーに行ってきました。
林業講座主催。
行き先は、さぞかし素敵な森がある・・・
旧松木村。
現 栃木県日光市足尾町。
旧松木村とは、
足尾銅山の上流の集落。
谷の中は、見渡す限り荒廃した山肌。
関東で、これほど森のない山は他にないと思います。
ご存知、銅製錬の過程における
亜硫酸ガスの煙害のためです。
ツアーの最初に、
足尾環境学習センターでお話を聞いたり、
動画を見たり、事前学習をしました。
航空写真で、現在地と谷の深さなど、様子を確認しました。
その範囲の広さにびっくり。
その後、ゲートをくぐり、
「 足尾に緑を育てる会 」の方々と、植林をしました。
これまでの林業講座の合宿の際にも、
毎年お世話になっている、足尾に緑を育てる会 の方々です。
今回植えたのは、
ハクウンボクと、ヤマグリの43本。
植樹の仕方を学び、
苗木を持ち、林地へ。
ここが、林地です。
足元には、たくさんの植樹された幼木が植えてありますが、
どれを見ても心配になるような姿です。
こんな、ガラゴロとした石をどけながら穴を掘り、
植えていきます。
心配になるような姿には、理由があります。
そもそも、ここは土壌がありません。
写真奥の方まで、つながって見える柵のような物は、
土が流れないように打った土留めで、
その段々畑の中に植えていくようなイメージです。
しかも、その土は、外から運び込んだ土です。
なので、バケツの中には「 土 」が入っていたのです。
有機物たっぷりの「 土 」を与えないと、
活着しないのだそうです。
こちらは、数年前に植えた林地。
2mから3mほどにまで成長しています。
植林を終えて、
みんなで記念撮影。
この奥、背景の先、すぐそばに銅の製錬所とその煙突があります。
亜硫酸ガスを含んだ煙が、ここを吹き抜け続けたのだそうです。
製錬前の黄銅鉱。
水晶も混じり、キラキラ光っています。
そして、旧松木村へ。
煙害に加え、
1887年に、起きた山火事で山を焼失し
1902年にとうとう廃村となった村です。
ここは、その中心地の石碑。
いまは、工事車両が時折通過するくらいです。
そして、製錬所の煙突と
渡良瀬川を挟んだ、その対岸にある
龍蔵寺。
ここには、旧松木村の住民の方々が祀ってあります。
そして、最後。
ほとんど消えてしまった道をたどって、
本山鉱山神社へ。
道も不鮮明で、本殿も崩れかけてしまっています。
しかし、全盛期には、
ここに3万から4万人の住む集落があったそうで、
小ぶりながらも、立派な神社だったことが伺い知れました。
他にも、風呂の跡や、運動会が開かれていたグランドなど、
たくさんの史跡を見ることが出来、
とても学びの深いスタディーツアーとなりました。
参加した生徒の皆さん、
保護者の皆さん。
朝早く出発の日帰りツアーで、お疲れ様でした。
心配していましたが、雨に降られることもなく
ちょうど良い気候でしたね。
また、みなさんとご一緒できたらとおもいます。
お疲れ様でした。
自由の森学園 ESD関連講座合同スタディーツアー in 足尾 のみんなで |
広報部