ワールドピースラボ(WPL)スタディツアー 最終日

 


いよいよ最終日です。予定では、長崎市から北上して「池島炭鉱」のツアーに参加して、実際に炭鉱に入りその様子を体験することになっていましたが・・・。



生憎の悪天候で船が欠航。実施不可となってしまいました。


気を取り直して、スケジュールを立て直します。こんなこともスタディツアーにはつきものです。

 

 

急遽訪れた場所は「軍艦島資料館」と「長崎人権平和資料館」です。

 

最終日のテーマは日本が関わった戦争の「加害」を学ぶことです。


明治期から長崎で鉱山が発見されたから、その資源は日本に大きな発展をもたらしました。

一方で、軍事利用もされたわけです。


長崎にはエネルギー資源も兵器工場も造船場もあり、貴重な軍事拠点だったことを知ります。

 

炭鉱に行けなかったので、午前中は軍艦島資料館で発展の様子を資料から読み取りました。







広島と同様に「軍都」であることは、原爆投下の候補地になった要因だったのかと、参加者は考察していました。

 


また、資料には人々の笑顔の写真が多くありました。


「こんな狭い島にたくさんの人が生活していて窮屈ではなかったのか?」


「どんな気持ちで生活していたのだろう?」


と話していました。







午後は人権平和資料館を訪ねました。






資料を基に解説をしてもらいながら、先の戦争での日本の加害の側面を知ります。


生写真では、まさに生々しい当時の様子が伺えます。

 


話の中で印象的だった内容は、


「戦地に行った兵士は大切な家族を国に残して戻らない人が多くいた。しかし、また相手国の兵士も愛する家族を残し戦場に行っている。戦地では同じ境遇の人同士が殺し合いをするのです。それぞれの正義で。」


 

話を聞いて、「そんなこと理解できない。自分は絶対にしない。」


と意見していました。


 

でも、戦争はそんな冷静さも失ってしまう構造があるのだと話してくれました。


その後は時間いっぱいまで対話をしていました。


名残惜しくも、資料館をあとにしました。






この4日間で、多くのことを学んだ参加者たち。


それぞれが日誌に残した言葉を手掛かりに感想を持ち寄り、夏休み明けの授業で事後学習をします。


消化不良の感情は、旅を共にした学友と、また日常で大切に深めます。


 

8月9日に訪ねた長崎を、祈念の日を、消費的にせずに、日々の平和を継続して考える記憶/記録としていければと思います。

 







高校選択講座「ワールドピースラボ」

担当渡部


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